屋根環境について

屋根と室内との間の空間を小屋裏(屋根裏)と呼びますが、この小屋裏内の温度は、外部気温に近いほど住宅にとって理想的です。

北海道の場合、特に冬場は、どうしても室内の暖かい空気が小屋裏に上昇していき、マイナスの外気との温度差が生じます。これが結露を招き、さらに冬の間、屋根に雪が積もったままの状態が続くためにスガ漏れが発生します。

結露やスガ漏れが、住宅に与える悪影響については、色々とお聞き及びだと思いますが、建物の寿命を短くしてしまう深刻な問題を引き起こしてしまうのです。

結露は、主に建物の内部と外部の温度差によって生じますが、ここでスガ漏れについて少しご説明させていただきます。

スガ漏れの最も発生しやすい個所は、屋根の板金がこのように折り返された部分、「ハゼ」と呼ばれるところです。

冬の間、屋根は軒先に近い部分ほど氷結しやすくなります。日中のうちに、屋根の上の雪が解けて流れ、軒先の氷でせき止められて溜まります。

溜まった水が零下の気温で凍り、また日光や小屋裏の暖気で解けることを繰り返します。

ハゼの付け根の部分にも当然水が溜まるわけですが、この部分の水が凍ると、体積が1.13倍に増えますから、少しづつ折り返しを押し広げていくのです。

ハゼを広げた氷が解けては凍る、凍っては解ける、を繰り返して、ついには折り返しのさらに奥の方まで水が入り込んでいくようになります。

水分が大きな隙間からより狭い隙間の方へと浸透していく毛細管現象が起こるのです。毛細管現象によって侵入した水がこの部分(板金の裏側)にまで達しますと、完全にスガ漏れの状態です。

小屋裏の結露、スガ漏れで内部に侵入した水分は、野地坂、野地垂木、天井から柱を伝って土台にまで降りていきます。毎年これが繰り返されることで、各部を腐らせ、やがて建物全体が駄目になってしまいます。

目には見えない住宅の裏側でこの恐ろしい現象は確実に進行しているのです。結露やスガ漏れが発生しているか、どの程度進行しているのかを発見・判定する方法があります。

まず、軒天井と言われる所に部分的なシミや塗料のハガレがあれば、初期から中期です。スレートの浮きやハガレも中期です。

破風のトタンが錆びたり、腐っていたら初期から中期です。家の中からも、天井や壁にシミが見られれば、初期または中期の進行と見るべきです。

さらに、結露、スガ漏れの最大の原因は冬の間、何カ月も降り積もる雪であり、厳しい寒さですが、北海道に住む限り、こればかりはどうすることもできません。

結局、大切な一生の財産であるマイホームは、ご自分の手で守らなければなりません。オーナーが自ら北海道の厳しい自然に耐えられる使用に変えてやる必要があると思います。